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  • 執筆者の写真Kazuhito Ozeki

『ひとつ屋根の下』~そこに潤いはあるんかい?~vol.2



週末。3人は予約を入れたKaLeへと向かう。小雪と雅也は初めての体験に心躍るが、達也は少々緊張気味。

「オレの髪、本当に大丈夫だろうか」

達也の心配そうな顔をみて、小雪は

「あんちゃん。浮かない顔してたら、せっかくの体験もだいなしだぞ。リラックスするためだと思えばいいじゃん。」

その言葉に達也の顔にも期待が…



さあ初めての体験。期待と少しばかりの緊張とともに扉を開く。

「いらっしゃいませ」の声とともに、笑顔とラベンダーの香りに包まれる。

席に案内されると、メニュの説明が始まる。

メニュの豊富さに戸惑いを隠せなかったが、そこは安心。カウンセリングとともに症状を見極めおすすめメニュを丁寧に教えてくれた。

『頭浸浴』は外せないと3人とも思っていたので、その旨を伝える。

説明を聞いていてまず驚いたのは、シャンプーは個々の頭皮や髪の状態に合わせて変えるということ。



「達也さんは抜け毛が気になるようですね。頭皮をみさせてもらうと、乾燥気味でフケもみられます。トップの髪は全体に比べ少しハリコシもないようです。こちらのフォーシンシャンプーを使わせていただきますね。」


「え。僕に合うシャンプーなんてあるんですね。」

これまで小雪が買ってきたシャンプーを適当に使っていた達也には驚きであった。


「はい。それぞれの頭皮環境も違いますし、求められる成分も違います。頭皮をきれいにと言っても、皮脂を取りすぎて乾燥してしまったり、取り切れなくて毛穴が詰まるようでも頭皮や髪に影響が出るんです。」


「ゴシゴシ洗えばいいってもんじゃないんだ…」


「男性の方に多いのですが、ゴシゴシ洗いでは頭皮を傷つけたり、必要以上に皮脂を取りすぎ正常な新陳代謝が乱れてしまうんです。シャンプー前にしっかりとお湯で流し、しっかりと泡立てたシャンプーを頭皮につけマッサージするように洗うといいですよ」


「オレ今まで力任せで洗っていた…最近頭皮がにおうのはそのせいかな…」

隣で聞いていた雅也も驚く。


「私はそんな乱暴には洗ってないけど、頭皮が乾燥気味だったり髪に艶がないのはシャンプーがあってなかったのかも…」

小雪もこれまでのシャンプー選びに不安を感じた。


「そうですね。雅也さんは洗いすぎにより、頭皮環境が乱れているのかもしれません。においを感じたり、触らせてもらうとむくみがあるのは、そのせいかもしれません。」


「小雪さんは、頭皮ダメージがあるのかもしれません。うるおいある健やかな髪のための頭皮環境を整えるとともに、カラーの褪色を抑え、艶となめらかさを与えてあげるとよいかもしれませんね。」


「あんちゃんと違うシャンプーなんだ。」


「はい。雅也さんはミラインシャンプーを。小雪さんにはイミュンシャンプーが良いかと思います。」


「みんな違うんだ。わたし今まで自分の髪にあいそうで、においの好きなもの選んでた。でもあんちゃん達にはむいていなかったのかも。あんちゃん達もわたしの勝手に使ってたんだもん。」


そう言われると、言い返せない達也と雅也であった…


「それでは個々の症状にあったシャンプーがわかったところで、施術に移りましょう。」


vol.3へと続く。次回はいよいよ施術編。

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